人質事件の記憶も生々しく、イランの旧米大使館内部を取材
書類などの裁断機も複数あり、監視や盗聴に使われたとするほこりまみれの旧式のコンピューターもあった。虚偽の旅券や身元証明書を作ったとされる「文書偽造室」にも案内された。
「CIA区画」の中で最も目を引いたのは、特殊ガラスなどで囲まれていたイラン側が主張する「盗聴防御室」だった。1970年代にあった盗聴防止の技術が使われたともされる。旧大使館のイラン人警備員は、米外交官らはこの部屋を秘密会合のために使ったと説明した。
旧大使館の敷地の大半は博物館として使われている。しかし、一部はイランの学生団体事務所となっていた。
米大使館人質事件をきっかけに両国は断交していた。この対立関係は現在まで修復されていない。