移民問題を巡っては、たとえ不法移民の子どもであっても米国で生まれれば米国籍を取得できる現行の措置を撤回すべきだとする主張を崩さなかった。こうした発言でヒスパニック系有権者の共和党離れが懸念されていることについても、「私は正しいことをしなければならない」と意に介さない様子。
ニューヨーク市中心部のトランプタワーで行われたインタビューの最中に、ロビーにいた見物人が「あんたにはラテン系の票は取れない。ラテン系(の有権者)には好かれない」と声を上げる一幕もあった。
軍事戦略に関しては、他の候補と違ってトランプ氏には助言を受けられる専門家が付いていない問題も指摘されている。しかしトランプ氏は、CNNなどの番組を見たり、ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルといった新聞を読んでいれば、「短時間に非常に多くの情報が得られる」と反論した。
さらに、世論調査で他候補を大きく上回る支持率を確保していることを念頭に、「経済問題ではほかの誰よりもずっと上を行っている。それだけでなく、軍事やISIS(過激派組織「イラク・シリア・イスラム国」)の問題でも他候補を引き離している」と強調。「ものすごく強く、誰にも手が出せないような軍隊を作ってみせる」と豪語した。
返す刀でブッシュ氏にも言及。同氏には顧問団が付いているかもしれないが「非常に非活動的」だとこきおろし、自分のように素早い動きはできないと言い切った上で、「長生きしたいのならそれも結構。だが彼はとにかく非活動的」と繰り返した。