サンダース議員、プエルトリコ望むなら独立支持
ニューヨーク(CNNMoney) 米大統領選の民主党指名候補を争っているサンダース上院議員は19日までに、次期大統領に当選した場合、米国自治領プエルトリコの住民が独立を望むならこの選択を支持する考えを示した。
同自治領の首都サンフアンでの選挙演説で明らかにした。プエルトリコでは6月5日に民主党の予備選がある。
同議員は演説で、米国民はプエルトリコ住民と植民地時代のような関係は維持出来ないと主張。同自治領の住民には、51州目としての米国への編入、独立国家の道や自治権の拡大の3つの選択肢があると強調した。
プエルトリコ住民は米国市民権を有しているが、州ではないため今年11月の大統領選本選での投票権はない。ただ、共和、民主両党の予備選への参加資格はある。
人口が約350万人のプエルトリコは現在、深刻な経済危機や巨額の債務に直面し、生活苦に追われる住民の米本土への流出も加速している。自治領政府は債務返済に充てる資金も払底する苦境に陥っている。
この中でサンダース議員は、プエルトリコから最後までお金を搾り取ろうとする米ウォールストリートの銀行の所業を非難。同自治領の子どもが必要としている医療サービスや教育を受ける機会を失うことすら無視していると批判した。
プエルトリコの財政危機を受けオバマ米政権は、米自治体が対象の連邦破産法9条の適用申請を認めるべきとの対応策を提案。サンダース議員はこの考えを支持しながらも、中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会(FRB)が米金融危機の際に大銀行の資産を購入して助けたように、プエルトリコの一部債務を負担すべきとの支援策も提案した。