米男性、同じクマに2度襲われる SNSで詳細報告
ところが災難はこれだけで終わらなかった。トラックに向かって歩き始めて10分ほどたったころ、物音がしたので振り返ると、さっきのクマがオアさんの背後にまたしても現れたのだ。「自分の後をずっとついてきたか、あるいは森の中を突っ切ってたまたま私の真後ろに飛び出してきたのか。いずれにせよ母グマはすぐまた私に襲いかかった。2度もこんな目に遭うなんて! なぜ私が? 1度目の襲撃では幸運にも生き延びられたが、今度は無理なのではないかという思いが頭をよぎった」。
オアさんに馬乗りになったクマは最初の襲撃と同様、肩と腕に噛みついた。腕への噛みつきは骨まで達し、手首から先の感覚がなくなったという。深手を負っているにもかかわらず、オアさんはこれ以上クマを刺激するまいと身じろぎ一つしなかった。「永遠に」続いているように思われたクマの襲撃だったが、実際には30秒ほどだった。オアさんを強く地面に叩きつけた後、クマはその場を立ち去ったという。
オアさんはさらにひどく傷ついた体を引きずって、トラックまで45分かかって移動。その場で写真を数枚撮り、短い動画も撮影した。フェイスブックに投稿するためだ。その後トラックを運転し、30キロ以上離れた病院に向かった。
オアさんと病院で面会した地元警察の職員は、オアさんの投稿した画像や動画について「100%本物」と証言。短い時間でクマに2度も襲われ、傷だらけになりながらも自力で病院までたどり着いたオアさんを「まぎれもないつわものだ」と称えた。