金正恩氏は「理性的な人物」、CIA高官が行動分析
中国は今も北朝鮮に対して重大な影響力を行使できるとリー氏らは強調する。しかし中国は北朝鮮を支援する戦略的利益よりも、米国との関係を優先せざるを得なくなると予想する。
「中国の戦略目標は、米国を苛立たせて朝鮮半島の分断を維持することにある」とリー氏は語り、米国は引き続き中国と北朝鮮の両方に対し、軍事力の誇示を通じてあらゆる選択肢がテーブル上にあることを見せつけなければならないと言い添えた。
「北朝鮮を巡る状況では何よりも、中国が米国との関係に何を望むかが試される」とコリンズ氏。同氏によれば、米情報機関は現在、地域の主要国が北朝鮮の挑発にどう反応するかを観察し、北朝鮮が限界にどこまで近づく意図があるのか見極めようとしているという。
金氏が意図的に米国や韓国との戦争を始める公算は小さい。そうなれば自らの破滅を招くことはほぼ確実だからだ。それでも米国側と北朝鮮との緊張関係は今後も続くことが予想され、双方が誤算を起こすリスクは増している。
「韓国と北朝鮮の海軍は日々対峙(たいじ)している。今にも衝突が起きる可能性はある」とリー氏は話している。