中国、8月に北朝鮮から石炭164万tを輸入 制裁違反か
香港(CNNMoney) 北朝鮮産の石炭輸入の停止を今年2月に発表していた中国が8月に約164万トンを輸入していたことが10月1日までにわかった。
輸入停止は、北朝鮮の核や弾道ミサイル開発に圧力をかける国連安全保障理事会の経済制裁決議に沿った措置。8月の輸入が判明し、制裁履行に消極的な中国の姿勢が浮き彫りになったとの見方が出ている。
北朝鮮にとって中国は最大の貿易相手国で、石炭は主要輸出品の1つ。中国は今年2月、北朝鮮産石炭の輸入を今年一杯、停止する方針を発表。中国税関当局の公式統計によると、輸入は7月までは実際に止まっていた。
国連は昨年11月、北朝鮮の石炭輸出に上限を設定する決議を採択。今年8月には全面禁輸の決議に踏み込んでいた。中国による同月の石炭輸入の再開はこの決議を無視した格好にもなっている。
ただ、8月の輸入について北京のシンクタンク研究員は制裁違反ではないと主張。2月の宣言は余りにも唐突に打ち出されたため中国港湾に既に到着していた石炭が税関を通らない状態になり、数カ月も放置されていたと指摘。