司教の性的虐待、米カトリック教会が防止策を公表
(CNN) 米カトリック司教協議会は19日、聖職者による子どもへの性的虐待が繰り返されていた問題について、これまでの司教の関与を謝罪し、新たな再発防止策を発表した。虐待に及んだり問題への対応を怠ったりした司教に責任を負わせる狙いがある。
司教協議会は声明を出し、一部の司教が性的虐待により、あるいは事態への対策を講じなかったことにより、被害者個人とカトリック教会全体に甚大な悪影響をもたらしたとの認識を示した。
そのうえで「司教一人ひとりの良心を深く検証する時だ」「教会内で起きた性的虐待の問題に、我々が十分に対応してきたとはいえない」と述べた。
米司教協会独自の再発防止策としては、以下の内容を挙げた。
1.「第三者への通報システム」を承認。司教による子どもへの性的虐待や成人へのセクシャルハラスメントに関する内密での訴えをここで受理し、それらを外部の機関や「適切な」教会組織に伝達する仕組みを確立する。具体的な機関、組織の名称は示されていない。
2.性的虐待やセクハラの疑いをかけられた結果その地位を退いた司教に対してどのような制約を科すよう規定するのか、具体的な提案をまとめる。
3.性的虐待やセクハラ、またこうした問題への不作為に関する司教の「行動規範」の作成に着手。
4.数十年前から性的虐待疑惑が取り沙汰されているセオドア・マカリック元ワシントン大司教について、徹底した調査への協力に同意する。
今後、世俗の専門家などから幅広く助言を受け、新たな防止策を加える方針だという。