米の国境の壁、強風で倒れメキシコ側の樹木に接触
(CNN) 米税関・国境警備局は2月1日までに、米カリフォルニア州の対メキシコ国境線上に築かれたフェンスの一部が強風の影響で傾き、メキシコ側の樹木にもたれかかる騒ぎが起きたと報告した。
現場は同州カレキシコでメキシコ・メヒカリの通りに接し、米側では既存の「国境の壁」を改修する工事が進められていた。同局によると、傾いたフェンスは金属製パネルから成り、新たなコンクリート製の土台がすえられたがその作業が終わらないうちに強風に見舞われたという。
フェンスに大きな損傷はなく、負傷者も出なかったとした。
米国家気象局によると、現場周辺では先月29日、最速で約16メートルの風速が観測されていた。
米税関・国境警備局によると、今回の騒ぎを受けメキシコ側は現場から人や車両の往来を迂回(うかい)させる措置を講じた。メキシコ側と協議し、傾いたフェンスを修復させる手段を検討中とした。
メキシコ国境線沿いの壁建設はトランプ大統領の選挙公約の1つ。ただ、建設資金のねん出、法律的な根拠や個人的な土地所有権などの問題が絡み順調には進んでいなかった。
トランプ政権は長さ約724キロの壁建設を目指し、先月には約161キロ分が完成したとも発表。ただ、多くは既存のものを新たなデザインなどで改修したものだった。これまで築かれていなかったリオグランデバレー地区でも新設された。