トランプ氏、シカゴに連邦機関要員を派遣へ 「法と秩序」路線鮮明に

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抗議デモの現場に派遣された警官。トランプ大統領は連邦機関の要員をシカゴに派遣する考えを明らかにした/Natasha Moustache/Getty Images

抗議デモの現場に派遣された警官。トランプ大統領は連邦機関の要員をシカゴに派遣する考えを明らかにした/Natasha Moustache/Getty Images

(CNN) トランプ米大統領は22日、連邦捜査機関の要員をイリノイ州シカゴなどの都市に「増派」すると発表した。地元指導者からは派遣に反発の声が上がっていたが、11月の大統領選を前に、強硬な「法と秩序」路線を掲げた形だ。

トランプ氏は今回の発表により、民主党は犯罪に弱腰で、地元住民の安全を守ることができない党だと位置付ける試みを一段と強化した。

トランプ氏はすでに、オレゴン州ポートランドでのデモ鎮圧を連邦要員に命令。現場では混乱が広がっており、所属を明示しない車両が人々を連れ去ったとの報道もある。トランプ氏は他の州や都市についても、警察による治安維持が不十分とみなした場合、知事や市長の支援要請がなくても連邦要員の派遣を命じる可能性があると警告してきた。

最近の焦点となっているシカゴの市長は21日、「ドナルド・トランプの部隊」が市に入ることは許さないと反発していた。トランプ氏は大統領就任前、シカゴの犯罪率が高いのはオバマ前大統領の責任だと非難したことがあるが、今回は地元当局者をやり玉に挙げている。

トランプ氏は22日、民主党の指導者が運営する市では犯罪と暴力がはびこっていると主張。罪のない命を救うためには、こうした指導者とは異なる措置を講じるしかほとんど選択肢はないと示唆した。

11月の大統領選を前に、トランプ陣営は民主党候補指名を確実にしたバイデン前副大統領を「反警察」と位置付けようと試みている。黒人男性ジョージ・フロイドさんの殺害をきっかけとする抗議行動が全米に広がる中、トランプ氏は犯罪に強硬に対応する姿勢を打ち出しており、今回の連邦捜査要員の派遣もその一環となる。

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