バイデン米政権、拘束者解放に向けイランと直接協議
ワシントン(CNN) サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は21日、バイデン政権がイランで拘束されている米国人らの解放に向け、イラン側と直接協議を始めたことを明らかにした。
サリバン氏は米CBSニュースとのインタビューで、イランによる米国人の拘束は「不当で違法」な「人道的危機」だと改めて非難。この問題についてすでにイランとの協議を始め、今後も続けていくと言明した。拘束者を無事に帰国させることは政権の優先課題だとも強調した。
人質問題に取り組むジェームズ・W・フォーリー・レガシー財団によると、イランやアフガニスタン、シリアなど計11カ国で現在、少なくとも43人の米国人が人質になったり、拘束されたりしている。
ブリンケン国務長官は今月、拘束者らの家族と面会し、解放への取り組みを優先する姿勢を示していた。
サリバン氏は21日、イラン核合意をめぐる会合の予定にも言及。欧州連合(EU)が会合を提案したがイランからの返答はないと述べ、ボールはイラン側にあるとの認識を示した。
トランプ前政権はイランと米英仏独ロ中の関係6カ国による核合意から離脱していたが、バイデン政権は先週、イランや関係国との協議に参加する用意があると表明。国務省報道官は声明で、米国はEU上級代表からの会合への招待を受け入れると述べていた。