米コロニアル・パイプラインが支払った身代金、2.5億円を回収 司法省
コロニアル・パイプラインのジョゼフ・ブラウント最高経営責任者(CEO)は先月、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、440万ドル相当の身代金要求に従ったと認めていた。理由については、関係者がハッカーによる侵入の規模や、復旧にかかる時間を把握していなかったためだと説明していた。
だが水面下では、同社は早い段階でFBIへの通知を行い、一連の指示に従っていた。これが助けとなり、捜査員はハッカーが使う暗号通貨ウォレットへの支払いを追跡することが可能になった。ハッカー集団はロシアを拠点にしているとみられている。
司法省のリサ・モナコ副長官は7日の発表で、「資金の追跡は依然、最も基本的だが強力なツールの一つだ」と指摘。「身代金の支払いはデジタル恐喝組織をさらに増長させるものだが、きょうの発表は、米国が犯罪集団の攻撃コストを高め、利益を減らすために、利用可能なあらゆる手段を使うことを示している」と述べた。