大学寮の娘の部屋に住んでいた男に有罪評決、性的人身売買など 米
(CNN) 米ニューヨーク州南部地区連邦地検は6日、大学寮の娘の部屋を犯行拠点としていた男(62)が性的人身売買や強制労働、脱税、マネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で陪審から有罪評決を言い渡されたと発表した。
検察によると、ラリー・レイ被告は12年前、サラ・ローレンス大学の寮の娘の部屋に移り住んだ。そこで娘の友人と知り合った後、10年間にわたって暴力や脅し、心理的な虐待を駆使して友人らの生活を支配、破壊しようとした。
検察は「ラリー・レイは略奪者であり、悪質な犯行に及んだ邪悪な男だ」としている。
検察は法廷で証言した被害者に感謝の意を示し、そうした証言がなければ今回の評決が出ることはなかっただろうと指摘。「信じがたい心の傷に向き合った彼女たちの勇気に畏敬(いけい)の念を覚える」と言い添えた。
CNNはレイ被告の弁護士にコメントを求めている。
検察によると、レイ被告の罪状はゆすりの共謀、ゆすり、性的人身売買、強制労働を目的とした人身売買、脱税、資金洗浄など。
性的人身売買で有罪になった者には最低15年、最高で終身の禁錮刑が科せられる。
司法省によると、レイ被告は数年にわたり大学生などの被害者を性的・心理的に操作し、虐待に及んだ。
起訴状によると、レイ被告は被害者に被告自身や被告の家族、協力者に損害を与えたとの虚偽の告白をさせ、金をゆすり取っていた。被害者は支払いのために親の貯金を使ったり融資を受けたり、不動産所有権を売却したりしていた。被告が無給の強制労働や、売春を通じた金の工面を指示したこともあるという。
検察の2020年の発表によると、捜査のきっかけとなったのは「サラ・ローレンスの盗まれた子どもたち」と題された米誌カットの19年4月の記事だった。サラ・ローレンス大学は生徒約1700人を擁する私立の一般教養大学。