米議事堂襲撃事件、特別委員会の公聴会で浮かんだポイント
議会警察警官の証言が心をつかむ
この日の1人目の証人は襲撃の現場で警備に当たっていた議会警察の警官、キャロライン・エドワーズ氏だった。
委員会によればエドワーズ氏は暴徒らが最初に負傷させた警官。殴られて気絶し、外傷性脳損傷を負った。
エドワーズ氏は証言の中で、事件後自身に向けられた様々な声に言及。英雄視されることもあったが、無能呼ばわりされたり国への裏切り者という非難も受けたと振り返った。
それでも朝鮮戦争を戦った元海兵隊員を祖父に持つという同氏は、「制服を着て、国に奉仕することに誇りを持っている」と明言。自身の誇りや忠誠心、義務感に疑問の余地はないとし、「私は誇りある米国人だ。祖父が守った米国を将来にわたり存続させるためなら、喜んですべてを犠牲にするだろう」と述べた。
トランプ氏のチームや家族が不利な証言
複数の未公開映像の中では、当時のホワイトハウスのメンバーやトランプ氏陣営関係者が同氏に不利な証言をしている。娘のイバンカ氏やその夫のジャレド・クシュナー氏を含むこれらのメンバーは、大統領選の結果が盗まれたものだとするトランプ氏の主張をいかに信用していなかったかについて語っている。
ウィリアム・バー元司法長官は不正投票があったとのトランプ氏の主張を「でたらめだ」と指摘。イバンカ氏は、バー氏に敬意を抱いており選挙については「同氏の発言を受け入れる」と述べた。
委員会はこのほか、トランプ氏の報道官や陣営の弁護士の証言も引用。当時のスタッフが選挙での敗北や主要な州で大規模な不正が見られない点などについて認識していたことを示唆した。