米議会襲撃事件、被告に初の有罪評決 首都連邦裁
(CNN) 米ワシントンの連邦裁判所の陪審団は8日、昨年1月6日に連邦議会議事堂を襲撃したガイ・レフィット被告(49)の裁判で、5つの容疑全てについて有罪を言い渡した。本裁判は同事件に関連して事実審理まで進んだ初のケースであり、重要な評決となった。
議事堂襲撃時、当時のトランプ大統領の支持者だったレフィット被告は5つの罪に問われていた。2020年大統領選挙結果の議会による認証の妨害、ワシントンへの銃の持ち込み、議事堂の制限区域への拳銃の持ち込み、議事堂警察の妨害、息子と娘を脅しての司法妨害だ。
レフィット被告の罪状で最も重い議会妨害と司法妨害の最高刑は禁錮20年。量刑は6月8日に言い渡される予定だ。
事実審理は1週間にわたったが、陪審は4時間足らずの評議で結論を出した。本件は議事堂襲撃事件で事実審理に進んだ初の裁判で、群衆の中の1人の行動を議事堂でのより広範な攻撃と結びつける司法省の能力が試された。
レフィット被告は、昨年1月末に逮捕されて以来、拘置所に収監されている。被告の息子ジャクソンさんがテレビのインタビューで、トランプ氏支持や極右団体への関与で父ともめた後連邦捜査局(FBI)に父を密告したと語って以来、被告の裁判には全米から注目が集まっていた。
今回の有罪評決は、裁判手続きが進められている議事堂襲撃事件の500人超の被告に大きな影響を与える可能性がある。
議事堂襲撃事件の全裁判で起訴を指揮しているワシントンのマシュー・グレーブス連邦検事は「今日、コロンビア特別区の陪審員は、1月6日のガイ・レフィット被告の行動に責任を負わせ、5つの重罪で有罪とした。陪審員が法の支配を守り、この件に真摯(しんし)に取り組んでくれたことに感謝したい」と声明で述べた。