トランプ氏が選挙結果覆そうと州関係者に圧力、米議会公聴会4日目のポイント

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違法な選挙人の計画で協力を要請されたというアリゾナ州のバウワーズ下院議長/Kevin Dietsch/Getty Images

違法な選挙人の計画で協力を要請されたというアリゾナ州のバウワーズ下院議長/Kevin Dietsch/Getty Images

トランプ氏のうそが招いた脅迫などの重大な結果

トランプ氏やそのチームが広めた選挙に関するうそで、州当局者にはさまざまな災難が降りかかった。

公聴会に出席した証人全員が深刻な影響を語った。選挙結果を覆す取り組みの支援を促す圧力、取り組みへの拒絶に対してトランプ氏支持者から寄せられる脅迫などだ。

特別委員会のアダム・シフ委員(民主党、カリフォルニア州選出)は「司法長官を含む司法省幹部が、こうした主張は真実ではないと何度も大統領に伝えたが、トランプ氏はこうしたうそを広め続け、州当局者にそれを受け入れるように迫った」と指摘した。

バウワーズ氏は、自宅前で行われた「不穏な」抗議運動について証言した際に感極まった様子を見せた。抗議活動が妻や当時重病で自宅にいた娘に与えた影響に触れ、娘が「外で起きていることに動揺していた」と証言。自分の日記を引用して、自分に食ってかかる友人がいたことも語った。トランプ氏やそのチームが協力への拒否を受け入れず、1月6日朝まで認証取り消しへの助力を求め続けたとも述べた。

ラフェンスパーガー氏は、選挙後に妻が受けた攻撃に言及し、同氏の辞職を促す企てではないかと疑ったと述懐。シフ委員は「これは脅迫だったと当時感じて、今もそう信じている」と記述したラフェンスパーガー氏の著書を紹介した。

トランプ氏は今年5月のジョージア州州務長官選挙の予備選で対立候補を支援し、歯向かったラフェンスパーガー氏を追い落とそうとした。だが、結果はラフェンスパーガー氏の勝利で終わった。

トランプ氏に反対する証言をリードするのは共和党関係者

民主党が主導する特別委員会だが、今回もトランプ氏に反対する証言をするのは共和党関係者となった。これまでの証人の大半は共和党の人々だ。

21日の公聴会に出席した3人は、いずれも20年にトランプ氏をもともと支持していた。

3人以外にも、録画された共和党関係者の証言が公聴会で再生された。ミシガン州上院のシャーキー多数党院内総務とペンシルベニア州下院のカトラー議長はともに、トランプ氏が何度も自分たちに圧力をかけたり、甘言で選挙結果を覆させようとしたりしたと証言した。トランプ氏支持者から受けた脅迫や圧力についても語った。

公聴会直前のトランプ氏声明に即時に反論

トランプ氏は公聴会直前に報道向け資料を発表し、バウワーズ氏が20年11月の電話で、不正選挙だとの見方を伝えてきたと主張した。バウワーズ氏はこれにすぐに反応し、トランプ氏がうそをついていると証言した。

トランプ氏は、選挙後の電話で「彼は私に選挙は不正に操作されていて、アリゾナで勝ったのは私だと伝えてきた」と主張し、「バウワーズ氏はこの会話のテープが残っていないことを望むだろう」とも述べた。

この点、バウワーズ氏はシフ委員からの質問に答える形で、「大統領とは会話をしたが、そこは間違いなくそうではない」「正しい部分と、そうではない部分がある」と反論。「選挙が不正操作されたと私が発言したというのは時間、相手、場所を問わず真実ではない」と述べた。

バウワーズ氏の証言は、偽証すれば訴追を受ける可能性がある宣誓下で行われたものとなっている。

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