ウクライナ軍負傷兵、ドイツの病院で治療へ 米国防長官が承認
(CNN) 米国のオースティン国防長官が負傷したウクライナ軍の兵士をドイツにある米軍の病院で治療することを承認したことがわかった。CNNがメモを入手し、米軍当局者2人が確認した。
当該の計画では、米軍がドイツに保有するラントシュトゥール地域医療センターで一度に最大18人の負傷兵を治療することができる。同センターは長年にわたり戦闘で負傷した米兵の治療を行ってきた。
メモによれば、オースティン長官は5月26日に口頭で、負傷したウクライナ兵に対して治療の提供を始めるよう伝えた。オースティン長官は6月29日、この指示を正式なものとした。メモのタイトルは「ウクライナ軍負傷兵の医療処置に関するガイダンス」となっている。
最終的な承認は約1カ月前におりたものの、同センターではまだ治療のためにウクライナ兵を受け入れていない。
米欧州軍の当局者はCNNの取材に対し、「我々はまだラントシュトゥールでウクライナ兵を治療していない」と述べた。
当局者はメモの目的について、治療が必要となった場合に治療の提供を遅らせる可能性のある官僚主義的な手続きを取り除くためのものだと述べた。計画ではウクライナや近隣諸国に利用できる施設がない場合に治療を認めている。ラントシュトゥールはウクライナ国境から1000キロ以上離れている。
ゲラシチェンコ内相顧問は25日、ツイッターに動画を投稿した。そのなかではウクライナ兵が米シカゴの病院で義足を受け取っていた。
しかし、今回の承認は、民間の病院ではなく軍の施設でウクライナ兵が治療を受けることを認めた最初のもののようだ。