黒人少女2人をヘイトクライム容疑で逮捕、バス車内で「反白人」の暴言 米NY
(CNN) 米ニューヨーク市で、黒人の少女2人が白人女性に暴行を加えて「反白人」の暴言を吐いたとして、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の容疑で逮捕された。ニューヨーク市警が26日に発表した。
ニューヨーク市警によると、今月9日午後6時50分ごろ、ニューヨーク市クイーンズ地区を走る路線バスの車内で、少女3人が57歳の白人女性と言い争いになった。CNN提携局WCBS―TVによると、少女の1人は「白人なんて大嫌い。話し方が嫌い」と怒鳴ったという。
白人女性は頭を物で殴られてけがを負い、近くの病院に運ばれて3針縫う手当てを受けた。少女3人は逃走した。
市警はこの事件に関連して10代の黒人少女3人の写真を公開して指名手配していたが、このうち15歳と16歳の2人をヘイトクライムの容疑で逮捕した。残る1人については警察が今も行方を追っている。
2人を起訴する際の罪状についてはクイーンズ地区検察が判断する。
市警の統計によると、ニューヨーク市で報告されたヘイトクライムの件数は、4月の時点で前年同期と比べて76%増加した。ヘイトクライムの被害に遭ったのは黒人が35件、アジア系は51件、ユダヤ系は149件となっているが、白人が被害に遭ったという記録は1件のみだった。
2021年度については、白人に対するヘイトクライム事件が19件発生している。