中絶の権利擁護、5州の住民投票で支持 米中間選挙
ワシントン(CNN) 8日の米中間選挙に合わせて実施された人工妊娠中絶に関する住民投票で、CNNは5州で中絶の権利が支持されると予測した。
中絶の権利を州憲法に明記する提案が支持される一方で、中絶を制限する提案や、中絶にかかわった医師に刑罰を科す提案は退けられている。
民主党は今回の中間選挙を、共和党による女性の選択の制限の是非を問う国民投票と位置付けていた。
モンタナ州では、中絶の過程で乳児の生命を守るために行動しなかった医療従事者に刑罰を科すとした法案が、住民投票で否決される見通しとなった。法案は発達段階を問わず母体から出た後に呼吸、脈拍、または自発的な筋肉の明確な動きのある者を「生きて生まれた」乳児と定義し、そうした乳児は医療を受ける権利のある法的な人として扱われると規定していた。
ケンタッキー州は、中絶の権利の制限を強化する内容の提案が否決される見通し。住民投票では、中絶または中絶への資金提供に関する権利を保障あるいは保護しないとする州憲法改正案の是非が問われていた。
ミシガン州は住民投票の結果、中絶の権利の保護が州憲法で規定される見通しとなった。これで中絶を実質的に禁止していた1931年の州法の施行は難しくなる。
カリフォルニア州でも、中絶の権利を州憲法に盛り込む提案が支持されるとCNNは予想している。
バーモント州でも州憲法の改正案が支持される見通し。中絶の権利の支持者は、これで自らの生殖に関して誰もが自分で決定する権利が守られると評価している。