米中間選挙の不振受け共和党内で責任の押し付け合いか 幹部ら会見開かず
(CNN) 米連邦議会上下両院の共和党幹部は9日、ほとんど公の場に姿を現さなかった。中間選挙の結果、同党は下院を奪還するとみられる一方、上院の過半数を取り戻す可能性もまだ残されている。
共和党のマコネル上院院内総務は従来選挙翌日に記者会見を開いていたが、9日にそうした場は設けられなかった。本人は議事堂を訪れたものの、選挙結果について記者からの質問に答えようとはしなかった。
マッカーシー下院院内総務も公の場に出ず、記者会見を開いたりメディアに対応したりすることはなかった。選挙日の夜のパーティーで午前2時に短いスピーチをした後は、記者を避けてすぐにその場を去ったとされる。
共和党の情報筋によれば、党のメンバーは選挙結果の不振の理由について質問を受けるのを望んでいない。その原因の多くは、党内に広がるトランプ前大統領が勝機を損ねたとの感情に由来する。
情報筋らは、トランプ氏が選挙遊説の後半に姿を見せたことで両党の違いがより際立つようになったと指摘。ペンシルベニア州のような「スイングステート(揺れ動く州)」ではこれが裏目に出たとの見方を示した。
共和党員からはまた、人工妊娠中絶の問題に関して党が効果的な回答を打ち出せなかったとの不満の声も内々で上がっている。選挙戦で候補者らは、この問題についての激しい攻撃にさらされていた。
こうした中、全米共和党議会委員会(NRCC)の委員長を務めるトム・エマー下院議員は、各候補者の不振の理由を説明するのを拒みつつ、共和党が下院の多数派になる可能性を強調。全ての選挙結果が判明した後でデータを分析すれば、当該の質問により詳しく回答できると述べた。
CNNはエマー氏に対し、人工妊娠中絶の問題やトランプ氏の存在がスイングステートでの共和党の勝機を損ねたのかどうか質問していた。