トランプ氏一族企業に有罪評決、脱税など全ての罪状で
(CNN) 米ニューヨーク州裁判所の陪審は7日までに、トランプ前米大統領一族の中核企業「トランプ・オーガニゼーション」関係の2社に対し、脱税および事業記録の偽造で有罪評決を言い渡した。こうした行為は15年に及ぶスキームに関連し、経営幹部の報酬に関する申告や納税を怠って税務当局をあざむいたとしている。
トランプ・コーポレーションとトランプ・ペイロール・コーポレーションの2企業は全ての罪状で有罪を言い渡された。
トランプ氏やその家族は今回の事件で訴追されていないものの、裁判の間、検察はトランプ氏に繰り返し言及。会社が資金を出したマンションや車のリース、個人的な費用など、特定の幹部に与えられた手当とトランプ氏のつながりを指摘した。
トランプ・オーガニゼーションは来年7月中旬に予定される量刑言い渡しで、最大161万ドル(約2億2000万円)の罰金を受ける可能性がある。今回ニューヨーク州法に同社の解散を命じる仕組みはないため、解体される可能性はない。ただ、重罪の有罪評決が下ったことで、事業を行ったり融資や契約を取得したりする能力に影響が出る可能性はある。
トランプ氏は機密文書の取り扱いや2020年大統領選を覆そうとした試み、トランプ・オーガニゼーションの事業記録や財務諸表の正確性をめぐり、連邦検察や州検察の捜査対象になっている。また、同氏や成人の子どもたちが10年間に及ぶ不正に関わったとして、ニューヨーク州司法長官から民事訴訟を起こされている。
トランプ・オーガニゼーションの弁護士は上訴する予定だと明らかにした。