トランプ前米大統領、憲法の停止求める 選挙巡る「不正から許容」

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トランプ前米大統領/Drew Angerer/Getty Images

トランプ前米大統領/Drew Angerer/Getty Images

(CNN) トランプ前米大統領は3日、自身が後押しするSNSアプリ上で、2020年の大統領選結果を覆して自身を復権させるために憲法の停止を求める投稿を行った。同氏は以前から選挙結果を否定し、陰謀論を唱えている。

トランプ氏はSNSアプリ「トゥルース・ソーシャル」に「2020年の大統領選結果を捨て去り正当な勝者を宣言するか、それとも新たな選挙を実施するか。この種類、規模の巨大な不正は全ての規則、規制、条文の停止を許容し、憲法の条文でさえそうなる」と投稿した。

さらに「大手IT企業」が民主党と緊密に連携したとも非難し、「我々の偉大な『建国者』は誤った不正の選挙を欲しなかったし、許すことはないだろう!」と述べた。

トランプ氏の投稿の前には、ツイッター社内の電子メールが公開され、バイデン大統領の次男ハンター氏のラップトップパソコンから見つかった資料に関する米紙ニューヨーク・ポストの記事について、社内で検討が行われた様子が明らかとなっていた。

ホワイトハウスのベイツ報道官は同日、トランプ氏の発言について「我が国の魂に受け入れがたく、全面的に非難されるべきもの」とコメントした。

昨年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の副委員長を務め、トランプ氏を公然と批判してきた共和党のリズ・チェイニー議員(ワイオミング州選出)も今回の発言を非難。「(それが)彼の1月6日に関する見方であり、今日も彼の見方であり続けている」「正直者でトランプ氏が憲法の敵であることを否定する人物はいない」と述べた。

ツイッターの法務・ポリシー・コミュニケーションチームは2020年大統領選の数週間前、ニューヨーク・ポストの記事を巡り、ハッキングされた資料に関するポリシーに従って制限をかけるかどうかを議論し、ときに意見が相違する状況にあった。

トランプ氏は先月、3回目となる大統領選出馬を表明。現在も共和党のリーダーであると広く受け止められている。党指導部は中間選挙のさえない結果を受けて、トランプ氏が選挙の否定をやめることを期待していた。

トランプ氏は先ごろ、議会襲撃事件の暴徒を支持し「私の意見では人々が憲法違反の、ひどく不公正な扱われ方をしている」と発言した。9月のインタビューでは、一部の被告を「金銭的に支援している」と明かし、もし再選されれば訴追された者を恩赦し、政府から謝罪すると約束していた。

トランプ氏は最近、フロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」で白人至上主義者でホロコースト否定論者のニック・フェンテス氏や、反ユダヤ主義の発言を繰り返すラッパーのカニエ・ウェスト氏と食事をして批判を浴びている。

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