米控訴裁、特別補佐官による押収文書の検証差し止め トランプ氏に打撃

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米控訴裁はトランプ氏の邸宅から押収した文書の第三者による検証を差し止める判断を示した/Chip Somodevilla/Getty Images

米控訴裁はトランプ氏の邸宅から押収した文書の第三者による検証を差し止める判断を示した/Chip Somodevilla/Getty Images

(CNN) 米連邦控訴裁判所は1日、トランプ前米大統領の邸宅「マール・ア・ラーゴ」から押収された文書の第三者による検証を差し止める判断を示した。

司法省はトランプ氏の大統領在任中に政府記録の不適切な扱いがなかったか捜査を進めており、今回の判断により捜査の大きな障壁が取り除かれた形だ。

第11連邦巡回区控訴裁は連邦地裁のアイリーン・キャノン判事の命令を覆した。キャノン判事の命令では、トランプ氏宅で見つかった文書数千点の検証に当たる「特別補佐官(スペシャル・マスター)」を任命し、捜査対象にできない文書がないか判断するよう求めていた。

連邦控訴裁は今回、キャノン判事はそもそも介入すべきではなかったとの判断を示した。

連邦控訴裁は「法律は明白だ」と指摘し、「捜索令状の対象者が令状執行後に政府の捜査を阻止することを可能にするような規則を作ることはできない。大統領経験者のみにそうした権限を認める規則を作ることもできない」としている。

裁判所に提出された書類によると、司法省は司法妨害や公文書の不適切な取り扱い、スパイ活動法違反の疑いで調べを進めている。捜査が公になったのは8月の家宅捜索でのこと。これに先立ち捜査員は、フロリダ州の自宅に保管されている全機密文書の提出を求める召喚状にトランプ氏が従わなかったとみなしうる証拠を入手していた。

連邦控訴裁によると、当事者が上訴して停止命令を勝ち取らない限り、今回の新たな判断が7日後に執行される。

事情に詳しい情報筋によると、トランプ氏の弁護チームは最高裁に上訴するか決めていないものの、上訴の選択肢を検討しているという。

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