米ハーバード大、専門分野外の問題には「今後発言しない」 前学長の辞任受け
ニューヨーク(CNN) 米ハーバード大学は28日、米北東部の名門8大学「アイビーリーグ」の中核機能に影響しない公的な問題には今後介入しないと発表した。同大学の歴史的な混乱期を経て方針を転換する。
ハーバード大の幹部らは4月、ワーキンググループを結成し、同大学がどのようなときに発言すべきかを議論。ハーバード大には「大学の中核機能を守り進展させるために発言する責任」があり、これには「脅威があるときに大学の自治と学問の自由を守る」ことが含まれると結論付けた。
ワーキンググループは報告書の中で「大学とその幹部らは、大学の中核機能に直接影響しない公的問題について公式な声明を出すべきではない」とし、「大学が専門分野外の問題について公式に発言すると、大学の完全性と信頼性が損なわれる」と警告した。
この動きは、ハーバード大の400年近い歴史で初の黒人学長に就任したクローディン・ゲイ氏が1月、批判と盗用疑惑が渦巻く中、辞任したことを受けたものだ。
ゲイ氏は昨年10月7日のイスラエルへのテロ攻撃に関して初めて公式に声明を出した後、キャンパス内の反ユダヤ主義について議員の前で証言したことで激しい圧力に直面した。
ゲイ氏の後任として暫定学長に就任したアラン・ガーバー氏は28日、大学がワーキンググループの報告書と勧告を受け入れたと発表した。