米報道官、ラファ空爆は「一線を越えるものではない」
(CNN) 米国家安全保障会議(NSC)のカービー報道官は28日、記者団に対し、パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファの難民キャンプで数十人が死亡した26日の空爆はバイデン米大統領の「レッドライン(越えてはならない一線)」を越えるものではないと語った。
カービー氏は「大規模な地上作戦は望んでいない。現時点ではそのような状況は目にしていない」と述べた。
カービー氏は、今回の攻撃で米国の方針は変わるのかとの質問に対し「話すような方針変更はない」とし、今回の攻撃は「偶発的に起こった」ものだと強調した。
パレスチナ保健省とパレスチナ人医師らによると、26日の攻撃後にキャンプで発生した火災による死者45人と負傷者200人以上のほとんどは女性と子どもだった。
カービー氏は、バイデン氏は攻撃を受けたラファの映像を見たかとの質問に対し、そのことについて話すことはできないが、バイデン氏は情報を把握し続けていると述べた。
CNNが入手した映像には、キャンプが炎に包まれ、多数の男女、子どもたちが夜間の襲撃から必死で身を守ろうとしている様子が映っていた。子どもを含む焼け焦げた遺体が救助隊員によって残骸から引っ張り出されるところも見られた。
カービー氏はラファ中心部で目撃されたイスラエル軍戦車が大規模な地上作戦に該当するかどうかについて、ラファで「目標を限定した」「正確な」方法で作戦を実行しているというイスラエル側のコメントに言及し、「イスラエルがそう言っている。我々は現地にいない」と語った。