トランプ氏、「バイデン捜査」を否定せず 就任後初のTVインタビュー
(CNN) トランプ米大統領は22日に放送された米FOXニュースとのインタビューで、バイデン前大統領を今後の捜査対象とする可能性を否定せず、バイデン氏が自分自身を恩赦しなかったのは「気の毒なこと」だと語った。
トランプ氏が就任後、ホワイトハウスの大統領執務室でテレビ局とのインタビューに臨んだのは初めて。
同氏はバイデン氏が退任直前、自身の家族やトランプ氏に敵視されてきた連邦議会議事堂襲撃事件の調査委員会メンバー、ファウチ元大統領首席医療顧問らに予防的な恩赦を与えたことを批判した。そのうえで、バイデン氏が自身を恩赦の対象としなかったのは「奇妙なことで、もしかしたら気の毒なこと」だと語った。
また、バイデン政権下の4年間に自分は「地獄」を味わい、裁判に何百万ドルも費やし、苦労の末に勝利したと主張。「かれらに同じ思いをさせなくていいと言い切ることは、とても難しい」と語った。
議会にバイデン氏を捜査してほしいかという質問には、「議会に決めさせる」と答えた。
インタビューの司会者は、1963年に起きたケネディ元大統領の暗殺事件について、非公開となっている連邦捜査局(FBI)の文書を公開させるのかとも尋ねた。これに対してトランプ氏は、審査が終われば「ただちに」公開させる考えを示した。
トランプ氏は1期目の初めに、同事件の機密文書を公開すると約束。政府は2017年に一部を公開したが、残りについては国家安全保障当局からの直前の要請で公開を見送った経緯がある。
司会者はまた、中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が「中国共産党のスパイアプリ」とされる懸念について質問した。
これに対してトランプ氏は、電話などのあらゆる中国製品に同じことがいえると答えた。また、米国には「TikTokを買収したい人がたくさんいる」と主張し、そうすれば米国内で合法的に事業を続けられるだろうと語った。
トランプ氏は1期目、中国共産党に情報が伝わるとの懸念から、TikTokを事実上禁止する大統領令を出していた。
カリフォルニア州ロサンゼルスに壊滅的な被害をもたらした山火事をめぐっては、ニューサム知事の対応を改めて批判し、同州が水資源に関する政策を転換しない限り、連邦政府は一切支援するべきではないと言明。「本日中に声明を出す」と予告した。
トランプ氏は、ニューサム氏がワカサギを保護するために水を確保した結果、火災の被害が拡大したとの批判などを繰り返してきたが、専門家らはCNNとのインタビューで関連を否定している。