国連事務総長、トランプ氏の「堅実な外交」を称賛 ガザ停戦合意めぐり
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で成立した人質交換とパレスチナ自治区ガザ地区での停戦をめぐる合意について、国連のグテーレス事務総長は22日、停戦合意でトランプ米大統領が果たした役割をたたえた。
グテーレス氏は、スイス・ダボスで開催されている世界経済フォーラムの年次総会で、トランプ氏の「堅実な外交」による「多大な貢献」を称賛した。
グテーレス氏によれば、イスラエルは合意の2日前の時点でも「消極的」な姿勢だったが、その後、突然、合意へと態度を切りかえたという。
「我々は堅実な外交の一例を目にしたと思う。それが我々が認識すべきことだ」(グテーレス氏)
イスラエルとハマスとの間の人質解放と停戦をめぐる交渉は先週合意に達し、19日に発効した。
停戦合意の発表後、トランプ氏とバイデン大統領(当時)はいずれも、その手柄を主張した。最終的に、停戦合意によって、トランプ氏とバイデン氏は双方とも勝利を主張することができる。
停戦合意に貢献したのは誰かという問題はもう少し複雑だ。バイデン政権の当局者によれば、昨年11月の米大統領選の前から、停戦をめぐる交渉には合意に向けて動きが出ていた。その前には、イスラエルとレバノンの武装勢力ヒズボラとの間で停戦が成立していた。最終的な合意内容も、バイデン氏が昨年5月に発表したが最終的にまとまらなかった提案とよく似たものだった。
合意成立後、バイデン政権の当局者でさえ、トランプ氏の大統領就任という期限が、数カ月にわたってまとまらなかった交渉が成功へと向かう原動力となったことを認めている。トランプ氏は早々と、自身の大統領選での勝利があったからこそ合意が成立したと宣言していた。
停戦合意の第1段階は42日間にわたって継続するが、トランプ氏は20日、停戦が継続するか「確信していない」と述べた。