米中部と南部で相次ぐ竜巻 39人死亡、30万軒停電 建物にも大きな被害
竜巻でバスも屋根も吹っ飛ぶ 米南部
(CNN) 米中部と南部で14日から16日にかけて激しい竜巻が発生し、ミズーリ州など7州で少なくとも39人が死亡した。建物の倒壊や停電などの被害も広がっている。
このうち3人の死亡が確認されたアラバマ州では、樹木が倒壊して送電線が寸断され、住宅や事業所に大きな被害が発生。州内の半分以上の郡で被害状況の調査が行われている。
竜巻が通過した同州アルパインでがれきの除去作業をしていたボランティアの男性は、「こんな光景は見たことがない」と絶句した。
通りに面した学校の体育館は、屋根と壁が吹き飛ばされて内部がむき出しになっていた。建物にたたきつけられたバスは横倒しになっている。あたり一帯に、よじれた鉄鋼や木材、断熱材などのがれきが散乱していた。
米国立気象局(NWS)は16日、アーカンソー州北部のラーキン近郊で、5段階で上から2番目に強いEF4の竜巻を観測したと発表。同州で確認されたEF4の竜巻はこの日2件目で、ディアスでは最大風速85メートルに相当する被害が確認されていた。
各地で停電も相次いだ。16日午後現在、12人が死亡したミズーリ州やペンシルベニア州など複数の州で約30万軒が停電に見舞われている。
暴風雨は東へ進んでおり、フロリダ、ノースカロライナ、バージニアなどの各州に竜巻警報や注意報が出されている。