英首相、ウクライナ支援有志の首脳級会合を開催 米停戦案へのロシアの対応を批判
ロンドン(CNN) スターマー英首相は15日、ウクライナ支援を表明している欧州諸国など「有志連合」の首脳級会合をオンラインで開催し、米国が提案した停戦案へのロシアの対応を「不十分」と批判した。
会合には欧州諸国、欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会、北大西洋条約機構(NATO)のほかカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、合わせて約25カ国が参加。ウクライナのゼレンスキー大統領も出席した。
スターマー氏は会合の冒頭で、「プーチン(ロシア大統領)が真剣に平和を考えているなら、事は単純だ。ウクライナへの残忍な攻撃をやめて停戦に同意すればいい」と述べた。
同氏が会合後に語ったところによると、首脳らはロシアについて、停戦案を支持しつつ条件を示した対応は不十分で、いずれ交渉の場に出る必要があるとの認識で一致。参加した全メンバーが共同で、同国に圧力をかけるとの合意に達した。
有志連合の前回の会合は2週間前、ロンドンで開催されていた。スターマー氏によれば、15日の会合ではウクライナへの軍事支援とロシア経済への制裁強化を続け、プーチン氏の軍事力を弱体化させて交渉のテーブルにつかせるよう努めることで合意が成立した。
同氏はまた、ウクライナを支援する各国の軍が20日に英国で会合を開くと発表した。停戦が成立した場合に和平を維持するための「強力で強固な計画」を立てるのが目的とされる。
ただし、ウクライナの平和維持に部隊を派遣するかどうかについては、欧州各国の立場が分かれている。イタリア首相府は、メローニ首相がウクライナへの派兵は想定していないとする声明を出した。