ブラジルのクラブで火災、死者233人 定員千人に2千人の客
サンパウロ(CNN) ブラジル南部サンタマリア市内のナイトクラブで27日午前2時ごろ、大規模な火災が発生し、同国当局によると少なくとも233人が死亡した。死者のうち少なくとも80人は大学生とみられている。
現場は若者たちに人気のクラブ。地元消防当局者によると、クラブ内には出火当時、定員1000人をはるかに超える約2000人の客がいた。
当局が出火原因を調べている。ある目撃者は「ステージ上のどこからともなく火が出た」と話した。ステージでは花火を使ったショーが上演されていた。警察はクラブ経営者や目撃者から事情を聴いている。
死者の多くは煙を吸い込んだり、逃げようとする人々の下敷きになったりしたとみられる。建物の屋根の一部が崩落したため逃げ場を失った客もいた。地元消防当局者は生存者の話として、警備員が出口を閉鎖したために店内がパニック状態となり、被害が拡大したと述べた。
国内ニュース専門局の記者は「警備員らは当初、店内でけんかが始まったと勘違いし、客が精算せずに出て行くのを防ぐために出口をふさいだ」と伝えた。同国の多くのクラブと同様、店内には非常口の表示がなかったという。消防当局者によると、同クラブの営業許可は昨年8月に期限が切れ、更新されていなかった。
ルセフ大統領は訪問先のチリから急きょ帰国し、遺体が収容された地元体育館で家族や友人らと面会した。
サンタマリアは複数の大学が集まる学生の街。28日から新学期の始まる大学が多く、クラブは夏休みの終わりを惜しむ学生らでにぎわっていた。