バングラデシュの衣料品工場でまた火災、女性従業員7人死亡
ダッカ(CNN) バングラデシュの警察によると、首都ダッカ市内の衣料品工場で26日午後、火災が発生し、女性従業員7人が遺体で発見された。ダッカ近郊では昨年12月にも衣料品工場で火災が発生し100人以上の死者が出る惨事となった。
警察幹部がCNNに語ったところによると、今回死亡した7人は火災発生時、逃げようとする従業員らの下敷きになったり、2階から飛び降りたりして死亡した。さらに十数人が負傷して病院に収容された。
火災は2階建ての工場の1階部分で発生し、短時間のうちに2階に広がった。2階で作業をしていた女性ら数百人が外へ逃げようと階段に殺到。しかし、たどり着いた先の1階入り口は施錠されていたという。
消防当局の責任者が記者団に語ったところによれば、工場は従業員数300人余り。不法建築で非常口がなかった。負傷した従業員のひとりは、「工場には火災報知機が設置されていなかった」と話している。警察は工場経営者の刑事責任を追及する構えだ。
昨年12月にはダッカ近郊で、同国の衣料品工場として史上最悪の火災が起き、100人以上が死亡した。26日にはちょうど米議会の代表団が、衣料品製造現場の安全対策を調査するため同市を訪れていた。
バングラデシュでは衣料品が年間輸出額の8割を占め、国内に約4500件の工場がある。