パラグアイ大統領選のオビエド候補、ヘリ墜落事故で死亡
パラグアイ・アスンシオン(CNN) パラグアイの大統領選に立候補していた元軍人のリノ・セサル・オビエド氏が、選挙運動中にヘリコプターの墜落事故で死亡した。69歳だった。当局が3日に明らかにした。
航空当局によると、ヘリコプターは2日夜に同国西部に墜落し、3日午前、焼け焦げた機体の残骸が見つかった。この事故でオビエド氏とボディーガード、同機のパイロットの死亡が確認された。
大統領選まで3カ月を切った時点での候補者の突然の死に、国内では衝撃が広がった。墜落原因は現時点で不明だが、支持者からは、状況に不審な点があると指摘する声も出ている。フランコ大統領は、国際航空専門家に依頼して事故原因の究明に当たると表明した。
大統領はオビエド氏の功績について、軍事独裁政権を終わらせた1989年2月3日のクーデターで活躍した「軍の英雄」だったと称賛。追悼のため国として3日間の喪に服すと宣言した。
同氏は熱狂的な支持者をもつ一方で、反対陣営からの批判も根強かった。初めて立候補した1998年の大統領選では、96年のクーデター未遂にかかわったとして軍事法廷で10年の禁錮を言い渡され、出馬を取り消されている。しかし2007年に最高裁でこの判決が覆されたことを受けて2008年に再度立候補し、3位に終わっていた。