ケネディ米大使、皇居で信任状奉呈式
(CNN) 米国のキャロライン・ケネディ新駐日大使(55)が19日、皇居で信任状奉呈式に臨み、天皇陛下にオバマ米大統領からの信任状を手渡した。
ケネディ氏は馬車に乗って皇居に到着した。沿道では観衆が日の丸や星条旗を振って迎えた。
ケネディ氏の父、故ジョン・F・ケネディ元大統領は、1963年の11月22日に暗殺された。同氏は9月、駐日大使への指名承認に向けた米上院での公聴会で、元大統領暗殺からちょうど50年の節目を迎えることに言及し、「私には父の理想を受け継ぐ責任があると自覚している」と述べていた。
ケネディ元大統領は第2次世界大戦中、海軍に入隊し日本軍と戦った。1943年8月には指揮を執っていた魚雷艇が日本軍の駆逐艦と衝突して沈没したが、乗員とともに生き延び、英雄としてたたえられた。大統領在任中は、現職大統領として初の日本公式訪問を果たす意向を示していたという。ケネディ氏は公聴会で「父の遺志を継ぎ、日米の強いきずなを示す存在になれたら」と話した。
ケネディ氏は弁護士資格を持ち、慈善事業やニューヨーク市の教育問題に取り組んできた。資産は約2億8000万ドル(約280億円)に上るとみられる。上院議員補欠選挙への出馬を検討したこともあるが政治経験はほとんどなく、日本語の知識や外交経験の乏しさを懸念する声もある。