中国、米国の発言を「無責任」と非難 防空識別圏問題で
香港(CNN) 中国が沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)を含む東シナ海に「防空識別圏(ADIZ)」を設定した問題で、米国がこれを批判したことに対し、中国は「不当な介入」「無責任だ」と強い反発を示した。
中国国防省の楊宇軍報道官は24日、識別圏に対する批判には「まったく道理がない」と述べ、米国の「不適切な発言」は日本の冒険的行為を助長すると非難した。同報道官はまた、米国が中国の国家安全保障を尊重して「無責任」な発言をやめ、アジア太平洋地域の平和と安定のために「具体的な努力」を示すべきだと主張した。
中国外務省は米国のロック駐中国大使に抗議し、「ただちに誤りを正す」よう求めたと述べた。
識別圏設定の発表について、日本は24日、非常に危険な動きだとして深い懸念を表明。外務省は声明で、不測の事態を招く恐れがありまったく受け入れられないとして、すでに中国に抗議したことを明らかにした。
これに対して楊報道官は、日本の主張には根拠がないと反論。日本側は1960年代に識別圏を設定していたと指摘した。
中国の発表に対しては、韓国も同日、自国の防空識別圏と一部重なるとして遺憾の意を示した。
ヘーゲル米国防長官は、この発表によって米国の軍事作戦が変わることはないと明言した。日米両国は今週、沖縄周辺の海域で合同演習を計画している。