初代ローマ法王の遺骨を初公開 バチカン
ロンドン(CNN) カトリック教会の創始者の1人で初代ローマ法王の聖ペテロのものとされる遺骨が24日、バチカンのサンピエトロ広場で行われたミサで、初めて一般に公開された。
遺骨はカトリック教会の「信仰の年」の締めくくりを記念して公開され、フランシスコ法王が集まった信者の前で祝福をささげた。普段はローマ法王の私邸にある個人礼拝堂に安置されている。
聖ペテロはキリストの弟子の1人だった人物で、紀元64年ごろにローマで十字架にかけられ、同地に埋葬されたと伝えられる。墓地には巡礼者が絶えなかったことから、4世紀のコンスタンティヌス帝が聖堂を建設した。
遺骨はこの地で1939年から始まった発掘調査で出土し、68年に当時のローマ法王が、聖ペテロの遺骨であることを確認したと発表した。
しかしDNA鑑定では確認できなかったことから、これが本当に聖ペテロのものかどうかを疑う声もあり、論議は今も決着していない。