全米でテスラ狙いの破壊行為や抗議運動、マスク氏批判の矛先に
テスラ狙いの破壊行為や抗議運動が全米で続発、マスク氏批判の矛先に
ニューヨーク(CNN) 政府効率化省(DOGE)を率いるテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に対する批判がエスカレートする中、テスラの車やショールーム、充電ステーションなどが荒らされる事件が全米で続発し、警察が捜査に乗り出している。
抗議デモの多くは平和的に展開されている。参加者はマスク氏のDOGEが進める米政府職員の削減や予算カットに抗議して、「イーロン・マスクは出て行け」などの横断幕を掲げていた。
一方で、破壊活動も横行している。テスラは競争の激化やトランプ政権でのマスク氏の言動に対する反発が原因で、初めて販売減少に転じた。
今月3日、ボストン郊外のショッピングモールで現地時間の午前1時過ぎ、充電ステーション7カ所が放火された。
6日にはオレゴン州ポートランドの郊外で同午前1時45分ごろ、テスラのショールームに対する発砲があり、警察が出動した。捜査当局によると、少なくとも7発の銃弾が撃ち込まれ、車3台が破損して窓ガラスが割れた。1発はオフィスの壁を突き抜けてコンピューターのモニターに当たっていた。
コロラド州ラブランドでは1月から2月にかけてテスラのディーラーを狙った破壊行為にかかわったとして、女が器物損壊の罪に問われている。警察によると、女は車や店のウィンドウに「ナチ」の落書きをしたり、火炎瓶を投げつけたりしたとして逮捕された。
SNSはテスラの車が被害に遭ったという苦情であふれ返っている。そうした行為を「言論の自由」と位置付けた投稿に対し、マサチューセッツ州ブルックライン警察は「破壊行為は言論の自由ではない」と応じた。
マスク氏は9日、「我々の店とオフィスに対する多数の攻撃にもかかわらず、テスラをサポートしてくれる皆さんに心から感謝する」とXに書き込んだ。