ウクライナ軍事支援停止、「パトリオット」の弾薬枯渇か 民間人が弾道ミサイルにさらされる可能性

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地対空ミサイルシステム「パトリオット」=ドイツ/Axel Heimken/dpa/AP

地対空ミサイルシステム「パトリオット」=ドイツ/Axel Heimken/dpa/AP

(CNN) ウクライナがロシアの強力な弾道ミサイルから自衛する方法はただ一つ、米国製の「パトリオット」防空システムしかない。米国がウクライナ政府への軍事供与を停止した今、パトリオットの弾薬が近く底をつく可能性が出ている。

トランプ米大統領は先週ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と激しい応酬を繰り広げた後、今月3日にウクライナへの軍事供与を停止した。これを受け、ウクライナ政府や支援国は対応策の検討に追われている。

米国の措置はウクライナに甚大な影響を及ぼす可能性がある。ただ、ウクライナ軍が戦場で使用する米国製装備品の多くは他国から調達でき、国内生産や代替品による置き換えも可能だ。もっとも、ウクライナの支援国が米国に匹敵する規模の支援を行えるかどうかには、大きな疑問符が付く。

ウクライナにとって最大の難題は、現在代替不可能な米国製のパトリオットを失う可能性だ。ウクライナ軍の兵士たちはCNNに対し、差し当たり最も心配しているのは前線への影響ではなく、国内各地の都市で家族や愛する人々を守るパトリオットのミサイルが不足することだと漏らした。

「パトリオットのライセンスやミサイルの製造は米国が押さえており、欧州諸国がこれを再現するのは非常に難しい」。米戦争研究所のロシア専門家、カテリーナ・ステパネンコ氏はそう指摘する。

パトリオットは米国からウクライナに提供されている装備品の中でも最高峰で、ウクライナの防空体制の要を担う。

このため、パトリオットを失うリスクにウクライナ当局は危機感を募らせているのだ。

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