人の命を救う探知ネズミ「ロニン」、地雷発見の世界記録更新

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カンボジアで地雷探知ネズミとして活躍する「ロニン」/Handout/AFP/APOPO/Getty Images

カンボジアで地雷探知ネズミとして活躍する「ロニン」/Handout/AFP/APOPO/Getty Images

(CNN) カンボジアで地面に隠された地雷を見つけて罪のない市民の命を救っている探知ネズミの「ロニン」が、ネズミによる地雷の発見数で世界記録を更新した。

ギネス・ワールド・レコーズによると、アフリカオニネズミのロニンは2021年8月から25年2月の間に、カンボジアのシェムリアップ近郊で地雷109発と不発弾15発を発見した。

ロニンは2021年8月から25年2月の間に、カンボジアのシェムリアップ近郊で地雷109発と不発弾15発を発見した/Handout/AFP/APOPO/Getty Images
ロニンは2021年8月から25年2月の間に、カンボジアのシェムリアップ近郊で地雷109発と不発弾15発を発見した/Handout/AFP/APOPO/Getty Images

カンボジアでは1979年のクメール・ルージュ政権崩壊以来、6万5000人以上が地雷のために死傷している。

ネズミは知性が高くてすばしこく、嗅覚にも優れる。体重が軽いことから地雷を爆発させることもない。

支援団体によると、世界では今も60カ国あまりで推定1億1000万の地雷が埋まっている。2023年の地雷による死傷者は世界で5757人。37%は子どもだった。

ロニンが活動している地域は、ベトナム戦争中に米軍が激しい爆撃を行っていた/Handout/AFP/APOPO/Getty Images
ロニンが活動している地域は、ベトナム戦争中に米軍が激しい爆撃を行っていた/Handout/AFP/APOPO/Getty Images

支援団体のAPOPOが訓練したロニンなど100匹あまりのネズミは、爆薬の臭いを探知してハンドラーに知らせる。

ロニンは5歳でタンザニア生まれ。体長は60センチ以上と猫ほどの大きさで、体重は1.2キロほど。

ロニンが活動している地域は、ベトナム戦争中に米軍が激しい爆撃を行っていた。

米軍は4年間にわたったカンボジアのじゅうたん爆撃で、クラスター爆弾や子爆弾など270万トンの爆弾を投下。2019年の米議会報告書によれば、クラスター爆弾の4分の1は爆発せず、目に見えない危険を及ぼし続けている。

ロニンが記録を更新するまで世界一だった探知ネズミの「マガワ」は、5年間の活動中に地雷71発と不発弾38発を発見。2022年1月、静かに息を引き取った。

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