韓国船沈没、死者9人 警察が船長に事情聴取
(CNN) 韓国の南西部沖で起きた客船沈没事故で、韓国当局は17日、少なくとも9人の死亡を確認したと発表した。現地時間午前10時45分時点での数字で、乗客乗員475人のうち179人を救出、287人の安否が確認できていないという。
CNNの系列局YTNによれば、警察が船長に事情を聴いている。また、海洋警察は船の安全性や救出の状況などについて調査を行っているという。
現場海域の大規模な救出活動は同日、予定より数時間遅れて開始した。遅れの原因は不明。
乗客の1人はYTNに対して、朝食中に船が傾き始め、その場にとどまるように乗客へのアナウンスがあった後、大きな音が聞こえたと証言。一方、救出された学生の1人は大きな音を聞いた後に船が傾いたと語った。
リゾート地の済州島に向かっていた同船は16日午前9時前に救難信号を発した後、約2時間に沈没した。沈没の原因は不明だが、元米沿岸警備隊幹部のピーター・ボイントン氏は、船が沈没する早さを考えると、船が海中の何かにぶつかり大きく損傷したのではないかと推測する。
同氏はまた船に車数十台が積まれていたと指摘。この部分が浸水すると船内に大量の海水が流れ込み、数時間で船が転覆する可能性があるという。
現場には軍や警察も出動し、潜水活動などを行って捜索を続けているが、水温の低さや強い潮流、透明度の低さに阻まれて捜索は難航している。