韓国沈没船 1等機関士が公訴事実認める、船長らは争う構え
セウォル号は4月16日に済州(チェジュ)島に向かう途中で沈没し、乗船していた修学旅行中の高校生の多くが船内に閉じ込められた。乗客の安全について責任を負うべき乗員が、高校生たちが船に残っているにもかかわらず、先に船から脱出したことが明らかになり、韓国国民の怒りを買った。
これまでに292人の死亡が確認され、12人が依然として行方不明となっている。
この裁判では、イ・ジュンソク船長、ソン1等機関士のほか、2人の乗員が殺人罪に問われている。検察は、4人が救命ゴムボートや救命胴衣、乗客に避難を促す放送など、船の設備を十分に活用しなかったと主張。また乗員は、有効な救助活動を行い、乗客の救助要請を無視するのではなく耳を傾け、自分たちよりも乗客の避難を優先することもできたはずだと述べた。
しかし、イ船長は殺人など、自分が問われている大半の罪について無罪を主張している。
イ船長の弁護人は、当時、船は急激に傾き、90分以内に沈没したとし、乗員にも避難する憲法上の権利があったと述べた。