イスラム過激派がバス襲撃、28人殺害 ケニア
(CNN) ケニア当局によると、同国のソマリア国境付近で22日早朝、武装グループがバスを襲撃し、乗客少なくとも28人を殺害した。イスラム過激派「シャバブ」が犯行声明を出した。
地元警察幹部がケニア紙に語ったところによると、バスは乗客60人を乗せ、北東端の都市マンデラから首都ナイロビへ向けて出発。30キロ余り走ったところで武装グループの待ち伏せ攻撃を受けた。
グループは乗客らにイスラム教の聖典「コーラン」を暗唱させ、できなかった乗客にその場で銃弾を浴びせたという。
シャバブは犯行声明で、警察が数日前に南東部モンバサのモスク(イスラム礼拝所)を攻撃したことに対する報復として、キリスト教徒を殺害したと述べた。警察は同市内のモスクから爆発物が発見されたとして複数のモスクを捜索し、イスラム教徒の若者らと衝突していた。
同国内務省によると、治安当局が犯行グループを追跡し、拠点への空爆を実施している。犠牲者の遺体はナイロビへ運ばれるという。
ケニアはこの時期、交通機関が1年のうちで最も混雑する帰省シーズンを迎えている。
シャバブはソマリアでの掃討作戦にケニア軍が参加したことに反発し、3年ほど前からケニアでのテロ攻撃を繰り返してきた。ナイロビで昨年起きたショッピングセンター襲撃事件では、70人近い死者が出た。