中国前最高指導部の周永康氏 汚職で党籍はく奪、逮捕
(CNN) 中国国営新華社通信は6日、中国共産党の治安部門のトップだった周永康(チョウヨンカン)氏が、汚職の捜査の一環で逮捕されたと報じた。また新華社通信は、共産党が5日に開いた中央政治局会議で、周氏の党籍をはく奪したことも併せて伝えた。
周氏は、中国共産党の最高意思決定機関である中央政治局常務委員会のメンバーだったが、2012年末に辞任した。
新華社通信によると、中国の最高検察庁に当たる最高人民検察院は、捜査の結果、周氏は自分の地位を利用して他人の便宜を図ったり、個人的または家族を通じて多額の賄賂を受け取ったりしたと断定した。また同社は、周氏が、親戚や愛人、友人を助けるために、党や国の秘密をもらし、国有財産に損害を与えたと報じている。
中国の習近平(シーチンピン)国家主席は、汚職のまん延に対する国民の不満を抑えるために、汚職撲滅運動を展開している。習主席は2012年末の共産党総書記就任以来、「宴会から年末の贈り物まで」党や軍のぜいたくを禁じ、さらに「ハエもトラも」との表現通り、地位にかかわらず、何人も容赦しない姿勢を示している。
その結果、これまで徐才厚(シュイツァイホウ)・前党中央軍事委員会副主席や、国政助言機関、全国政治協商会議(政協)の蘇栄副主席などが、賄賂を受け取ったとして党籍はく奪などの重い処分を受けている。