医師が不妊手術で自転車用空気入れを使用 インド
ニューデリー(CNN) インド・オリッサ州にある不妊手術専門の診療所で、医師が手術中に自転車用の空気入れで患者女性の腹腔を膨らませていたことが明らかになった。
オリッサ州の衛生当局は、同州アンガル地区バナルパルの国営地域診療所で先月28日に不妊手術を受けた56人の女性に自転車用空気入れが使用されていたとの報道を受け、調査に乗り出した。
オリッサ州のアフジャ保健長官によると、不妊手術中に自転車用空気入れを使用していた医師は、すでに退職した外科医で、診療所から要請された時だけ手術を行っていたという。
アフジャ長官によると、本来、不妊手術では二酸化炭素注入器を使用することになっており、同診療所にもこの機器は提供されていたという。しかし、調査の結果、同診療所ではこの注入器が見つからなかったため、自転車用空気入れが代用されていたことが明らかになった。
今回の事件を受け、オリッサ州保健当局は、すべての不妊手術を正しい手段・方法に従って行うよう命令を出した。
不妊手術では、医師が患者の腹腔内で手術器具を動かせるように、腹腔を膨らませる必要があるが、ある保健当局者によると、インドでは不妊手術に自転車用空気入れが広く使用されているという。