ウクライナ停戦で合意、4カ国首脳会談
(CNN) ウクライナ東部の武力衝突終結を目指してベラルーシの首都ミンスクで開かれたロシア、ウクライナ、フランス、ドイツの4カ国首脳会談が12日に決着し、15日からの停戦と双方の重火器の撤去で合意した。
10カ月に及んだ衝突では多くの市民を含む5000人以上が犠牲になり、東西の関係は冷戦終結以来最悪の状況に陥った。
米ホワイトハウスは合意を歓迎する声明を発表し、「衝突の平和的な解決と、ウクライナの主権回復に向けた潜在的に重要な1歩」と評価した。
会談後の記者会見でロシアのプーチン大統領は、15日からの停戦で全関係者が合意したことを明らかにし、「できるだけ早く流血を終わらせるよう双方に求める」と強調。会談が長時間に及んだのは、ウクライナ政府がいまだに親ロシア派との直接的な接触を拒んでいるためだと語った。
ドイツのメルケル首相はフランスのオランド大統領と共に記者会見し、やるべきことはまだあるが、今回の合意で「大きな希望」が生まれたと指摘した。
メルケル首相によると、プーチン大統領は今回の合意について親ロシア派の指導者と会談予定。親ロシア派指導者は12日にもモスクワ入りする見通しだという。
ウクライナのポロシェンコ大統領はベルギーのブリュッセルを訪れ、欧州連合(EU)首脳に状況を説明する。
ウクライナ東部で「ルガンスク人民共和国」「ドネツク人民共和国」を名乗る分離独立派の指導者はそれぞれテレビで声明を発表し、今回の合意を支持する姿勢を示した。
しかし首都キエフでは若い男性が、「合意など信じられない。過去に何度も合意に署名しながらすべて破られてきた」と不信感をあらわにした。