暫定政権樹立のイエメン武装組織、米の車両や武器を「没収」

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イエメン武装組織が車両や武器を「没収」

サヌア(CNN) イエメンで暫定政権を樹立したイスラム教シーア派の武装勢力「フーシ派」が、同国からの撤退時に米大使館職員が空港に置いていった自動車すべてを差し押さえたほか、出発する米海兵隊が携行していた武器を没収していたことが12日までにわかった。首都サヌアの空港関係者が明らかにした。一方、米海兵隊は、武器はそもそも破壊されていたものであり、フーシ派に武器を渡した海兵隊は1人もいないと反論している。

今年に入りイエメンでは、フーシ派が首都の政府庁舎や大統領官邸を制圧し、ハディ暫定大統領が辞任を表明するなど政治的混乱が続いている。情勢の不安定化を受けて米国と英国は大使館を一時閉鎖、職員を移動させたばかりだった。

空港関係者によれば、フーシ派は米海兵隊の武器を多数没収。一部の武器については海兵隊の側から空港関係者に手渡されたという。

ただし、米軍高官によれば、武器は事前に使用不可能な状態にしてあったという。また、武器を渡した理由は民間機に搭乗するためで、渡した相手もフーシ派ではなく、空港までの案内役を務めたイエメンの治安当局者だったとしている。

米海兵隊は声明で、「フーシ派に武器を手渡した隊員や奪われた隊員は1人もいない」と反論。全ての武器は事前に大使館で破壊されており、破壊についても承認された手順にそって実行されたと強調した。

イエメン人の米大使館職員らによれば、この前夜、大使館員は大量の文書を焼却するとともに大使館内の倉庫に保管されていた武器を破壊したという。

米国はこれまで、イエメンを対テロ戦の同盟国と位置付け、同国に拠点を築く過激派「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」掃討を進めてきた。

政治混乱のなかでも米軍の掃討作戦は続けられ、1月31日には無人機の攻撃によりAQAP幹部の1人が殺害されている。

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