地中海で難民のボート4隻が遭難、300人死亡か
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は11日、北アフリカのリビアから欧州に向かっていた難民の乗ったボート4隻が遭難し、約300人が死亡した可能性があると明らかにした。
国際移住機関(IOM)によれば、難民らは7日、ゴムボートでリビアを出発した。
死者は、ボートが欧州の海域に入る前から出ていた可能性もある。UNHCRによれば、最初の報告は、ボートに乗っていた29人が8日、主に低体温症で死亡したとの内容だったという。
110人以上がイタリア当局および商船に救助され、同国のランペドゥーザ島に到着した。
ボートには食糧も水もなかったことがUNHCRの聞き取り調査で確認されている。1隻のボートでは生きて救助されたのは107人中2人、もう1隻では109人7人にとどまったという。
イタリア当局は残る1隻のボートを捜索しているが、海が荒れており難航している。
UNHCRのバンサン・コシェテル欧州局長は「これは非常に大きな悲劇であるとともに、身の安全を求める人々が海に運を任せるという状況が続く限り、さらなる人命が失われるだろうということをはっきり示している」と述べた。