ISISの外国人戦闘員「急増」 米高官が警告
ワシントン(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に外国から加わる戦闘員が急増しているとして、米国家テロ対策センター(NCC)のラスムセン所長が警戒を呼び掛けている。
ラスムセン氏は11日、米下院国土安全保障委員会の公聴会で証言。CNNが事前に入手した証言内容によると、世界90カ国余りから2万人以上がISISの戦闘に参加していると指摘し、「前例のない規模だ」と懸念を示している。
過去20年を振り返っても、アフガニスタンやパキスタン、イラク、イエメン、ソマリアなどの戦闘にこれほど多くの外国人が参加した例はないという。
ラスムセン氏によると、外国人戦闘員のうち欧米出身者は3400人、うち米国人は150人に上ると推定される。
ISISの勧誘にはソーシャルメディアが大きな役割を果たしているとみられる。その手口は国際テロ組織アルカイダやその関連組織と比べてはるかに巧妙だと、同氏は指摘する。
戦闘員の渡航にはトルコからビザなしでシリア入りする経路などが使われ、国境管理の強化が課題になっているという。
公聴会の冒頭では委員長を務めるマイケル・マッコール議員が、米国内で過激思想に傾倒する若者らの問題を指摘。同氏は、こうした動きに対抗する本格的な取り組みを率いる機関がないことに懸念を示している。