オバマ大統領、アフガン駐留米軍の撤収延期を発表
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は15日、米軍のアフガニスタン駐留を2016年以降まで継続すると発表した。撤収の延期を発表するのは今年に入ってこれで2度目。任期中にアフガニスタンでの戦争を終結させるという公約が果たせないことを認めた形だ。
同国での戦争は14年以上に及び、米国にとって最も長い戦争となっている。オバマ大統領は、任期中にアフガンとイラクの2つの戦争を終わらせると公約していたが、今回の決断により「レガシー」づくりにも陰りが生じる。
アフガニスタンは反政府勢力タリバーンが攻勢を強める中、政府が米国に支援継続を要請。オバマ大統領はこれを受けて駐留米軍撤収の先延ばしを決めた。
オバマ大統領はホワイトハウスで15日に行った記者会見で、今回の発表について落胆はしていないと述べ、アフガニスタンでの戦闘任務は終了したと指摘。「終わりなき戦争は支持しない」とも強調した。イラク戦争はオバマ大統領の任期中に終結し、2011年に米軍が撤収している。
アフガニスタンには2016年後半まで9800人の部隊を残し、オバマ大統領の任期が切れる17年1月ごろまでに5500人に削減する。任務は引き続き、アフガニスタン治安部隊の訓練と支援、および対テロ作戦に限定する。
アフガニスタンのガニ大統領は同日発表した談話で、米軍の駐留継続を評価。北大西洋条約機構(NATO)も歓迎の談話を発表した。