イラン、米海軍船の乗員を解放 テレビに謝罪の映像
米当局者はこれまで、今回の事態に敵対的な場面はなかったと説明していた。イランのテレビのインタビューに応じた米兵が自らの意思で発言していたのかどうかは不明。海軍船がイラン領海に侵入した理由は分かっておらず、海軍が調査を表明した。
イランのファルス通信によると、同国の革命防衛隊(IRGC)は米兵が謝罪したことを受けて解放したと発表。「米国人たちはこうした過ちを繰り返さないと約束した」としている。
これに対して米国務省のカービー報道官は、ケリー長官がイランに謝罪した事実はないと明言した。
ケリー長官は同日発表した声明で、事態の早期解決に向けたイランの協力に対して謝意を表明し、平和的な解決は外交努力の証と位置付けていた。
イランは核開発問題を巡る合意の履行を数日後に控えており、核開発計画の凍結と引き換えに対イラン制裁は解除される。イランの外務次官は、合意履行を確認する国連査察機関の最終報告書が15日に発表されるとの見通しを示した。
米兵が拘束された翌日に解放されたのは、合意の履行が迫っていたためではないかと専門家は分析している。