ハサキさんによると、ISISは最近、数人単位の小さな集団で動くようになり、察知するのが難しくなった。
攻撃が終わった後で現場に入り、敵に与えたダメージを確認するのもハサキさんたちの任務だ。その様子を記録したビデオには、目を覆うような光景が映っていた。
ISISはこの地域でアラブ系の村から撤退する際、住民を全員引き連れて移動するのだという。イラク国境付近の小さな村で昨年12月、こうした車列が空爆を受け、女性や子どもを含む住民30人以上が死亡したとの情報もある。ただ米中央軍がCNNに語ったところによれば、村の付近では当日、有志連合が空爆を実施した事実はなく、この情報は信頼性がないと判断された。
SDFは今後1~2カ月のうちに、ISIS支配下のアシュハダディという町に攻撃を仕掛ける構えだ。現地の活動家らによると、この町の住民は事実上ISISの「人間の盾」にされ、外部との通信も遮断されている。
SDFがアシュハダディを掌握すれば、ISISは首都と称する街ラッカとイラク北部モスルという2大拠点を結ぶ重要な補給路を絶たれることになる。この作戦は米軍にとって、信頼できる地元勢力を見つけて支援するという新路線の試金石になるかもしれない。そして農地の真ん中の古い滑走路も、新たな出番を迎えることになりそうだ。