ISIS司令官、米軍の空爆で死亡か
ワシントン(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の有力司令官が米軍の空爆で死亡したとみられ、同軍と情報当局が確認を急いでいることが9日までに分かった。複数の米当局者がCNNに語った。
空爆は4日、シリア北東部シャダディ近郊で実行された。標的となったのは、ISISでシリア北部の作戦を指揮していたアブオマル・シシャニ容疑者。米国防当局者は、この空爆で同容疑者と戦闘員12人が死亡した可能性が高いと述べた。
シシャニ容疑者はかつてジョージア(グルジア)軍の精鋭部隊に所属していた。国防総省のクック報道官によると、イラクやシリアでISISによる多数の攻撃を指揮した経歴を持つ。米国務省は、同容疑者についての情報提供者に500万ドル(約5億6500万円)の懸賞金を支払うと発表していた。
クック報道官は、同容疑者が戦場から姿を消せば、ISISがロシア南部のチェチェン共和国などカフカス地方から戦闘員を集める力やテロ攻撃を統括する力、シリア北部ラッカやイラク北部モスルといった本拠地を防衛する能力を低下させることができると強調した。
同国防当局者によると、シシャニ容疑者は2013年からISISに加わった。ラッカ近郊にある収容所の責任者を経て、14年6月にはイラクからシリアへ車両や武器を運ぶ作戦を指揮。その後、最高指導者のバグダディ容疑者によって司令官に任命された。